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4五角戦法その1 最初に [4五角戦法]


【最初に】

 横歩取り4五角戦法というのがある。大橋柳雪(1795-1839)の時代から研究されている戦い方だ。

 その4五角をメインとしながら、横歩取り全体の歴史を踏まえて体系的にまとめたのが沢田多喜男さんの労作、『横歩取りは生きている』シリーズ全3冊。

 あと、東大将棋ブックス「横歩取り道場」の第三巻「4五角戦法」が多くの変化をまとめており、一応の「既存定跡」という位置付けになっているようだ。

 また、最近では飯島栄治七段『横歩取り超急戦のすべて』で4五角が詳しく載っている。

 高橋道雄九段『超急戦横歩取り』他、横歩取り定跡関連書物にも断片的に4五角のオモシロい変化が載っていたりするが、オレはあまり持っていない。

 で、『将棋世界』で飯島連載がされていたころ(?)、バビル3世さんのブログで是空さんという方がコメント欄で鋭い指摘、深い研究成果を断片的に披露(県代表クラスのバビル3世さんのコメントも必見です)していた。

 その複雑多岐で奥行深い手順をオレはエクセルにまとめようとしたが、残念ながら挫折した。

 是空さんはネット上の序盤研究の猛者たち(エトワールさん将棋序盤戦略ノートさん等等)のところでいろいろと研究をしていらっしゃるようで、人智を超えた変化手順を各所でご紹介していらっしゃいます。オレには半分くらいしか理解できません。

 でもまーとりあえず、断片的でもいいから、やってみよう。

 目的は、4五角戦法の筋道を明解にする(主に後手番の立場で)ことで、研究をするつもりはまったくありません(断言してどうする)。研究するのはオレではなくあなたです(人まかせ)。

 あと、棋力不足なので多数の間違い勘違いケアレスミス等があると思います。指摘していただいても結構ですし、陰で笑っていただいても結構です。

 つまり、オレがやろうとしているのは横歩取り4五角を網羅的に一度整理するための、たたき台です。最新情報など続きは誰かがやってくれるでしょう(徹底して人まかせ)。





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4五角戦法その2 分類 [4五角戦法]


【分類】

 4五角戦法の基本手順は以下の通り。

▲7六歩△3四歩▲2六歩△8四歩▲2五歩△8五歩▲7八金△3二金▲2四歩△同歩▲同飛△8六歩▲同歩△同飛▲3四飛△8八角成▲同銀△2八歩▲同銀△4五角(基本図)

20手目4五角.jpg

 △4五角と打つから「4五角戦法」というわけです。で、ここからがいろいろあります。分類します。

(1)基本図から
▲2四飛△2三歩▲7七角△8八飛成▲同角△2四歩▲1一角成△3三桂▲3六香
となる。なお、▲3六香以外にも「先手が悪くならない手」はたくさんありそうだが、この定跡が浸透している関係か▲3六香と指すひとがほとんどだろう。

29手目3六香.jpg

 この形(▲3六香の場面)での、後手の主要な選択肢は次の四つ。

(1-1)△3六同角から△5四香
(1-2)△3六同角から△4五桂
(1-3)▲3六香に△6六銀
(1-4)▲3六香に△8七銀

あとは基本図(△4五角)以降を中心に。

(2)基本図からの(1)の手順中、▲1一角成に対して△8七銀 ※(1-4)との違いに注意

(3)基本図△4五角に▲3五飛

(4)基本図△4五角に▲7七角

(5)基本図△4五角に▲8七歩

(6)基本図以前の△2八歩に▲7七角

 だいたい、この9つに分類できると思う。




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4五角戦法その3 (1-1)△3六同角から△5四香 [4五角戦法]


 (1-1)△3六同角から△5四香

32手目5四香.jpg

 この形にはあまり興味がないので、定跡の本線のみ。

32手目~△5四香に▲8五飛にて先手良し。

33手目8五飛.jpg

 以下東大将棋ブックス(P101-102)では△2五飛▲同飛△同歩▲8五飛△2六歩▲8一飛成△4五桂▲6八玉△5七桂成▲7七玉△6九飛▲5二歩△4一玉▲6五桂△6四銀▲8三角で先手有利となっている。

 変化は多いが、昔さんざんやったような気がするし、個人的に今更感は強い。そういえば山田道美著作集でもこの△5四香に触れていた記憶がある。以下▲6八玉△4五桂▲5六歩△同香▲5八歩だったかな。ただし、今では▲5六歩には△5七飛が紹介されている。詳細は東大将棋ブックス(P106)参照。ちなみに▲6八玉には△5七香成が成立して後手がよい。・・・つまり今では▲6八玉は悪手という評価になっている。恐ろしい。

 この▲8五飛がいかにも定跡という好手。無条件で△4五桂と跳ねさせず、しかも8筋には攻防に効いている、という意味。先手はこれだけ知っておけばよいので楽だ。そして、▲8五飛以外にも先手が互角以上に戦える手が複数ありそうだ。ここでは省略するが、興味のある方は東大将棋ブックス等参照願います。

 なお、32手目~△5四香ではなく、△5五香もあるが、東大将棋ブックスによると▲6六角△8六飛▲8八歩△7六飛▲6八玉△6六飛▲同歩△4四角▲1二馬で先手よし。

 32手目~△5五香に、△5四香の時と同じと▲8五飛と打つのは後手のワナ。△2五飛と打ち返されて、次の△5七香不成など飛車素抜き狙いが受けにくい。


 この形を、後手で指す人は少ないと思う。少なくともオレは自信がまったくない。ただしオレの言うことはあまり信頼できません。悪しからず。


(2016年8/14追記)

 そういえばこんな手もあったよなあ、というのを思い出したので、上図の▲8五飛以降の手をここに載せておこう。東大将棋ブックス(P102)より。

▲8五飛△2五飛▲同飛△同歩▲8五飛△2六歩▲8一飛成△2七歩成▲同銀△4五桂▲6九桂

43手目6九桂.jpg

以下△2八飛▲3八銀△5七桂成▲同桂△同香成▲5八歩△4八銀▲同金△同成香▲同玉△2七金 まで難解(となっているが▲3九銀で先手良し)。
(※△2七歩成と△4五桂の手順はどちらが先でもありそう)

 ちなみに飯島本(P193)では△4八銀で△2六桂と打ち、▲1五角△5二玉▲2六角△同飛成▲5七歩と落ち着かせて先手良しとなっている。

 ▲6九桂では▲6八玉もあるか。以下は『横歩取りは生きている』P94より。

▲6八玉△5七桂成▲7七玉△6九飛▲5九金△6七成桂▲同金△5九香成▲5四歩まで先手良し。途中の▲5九金がいかにもひねり出された手でオモシロいので紹介してみました。

47手目5九金.jpg

 ただし、定跡では△6九飛に▲5二歩と打ち、△同玉と取れば▲5五歩△4九龍▲5四歩と取って当たりがきつくなり先手有利。

 ▲5二歩に△4一玉なら▲6五桂△6四銀▲8三角で先手良し。

 いずれにせよ先後ともに(特に後手は裏技をいくつか持っていたほうがいい)相当研究しないと指せない手順だ。







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4五角戦法その4 (1-2)△3六同角から△4五桂 [4五角戦法]


 (1-2)△3六同角から△4五桂

32手目4五桂.jpg


 これも昔結構調べたはずで、後手の立場から言うと全然ダメだと思っていたりするんだが、後手が良くならないにしても、意外に難しい模様。是空さんの研究より。

32手目~△4五桂▲6八玉△5七桂成▲同玉△6九飛▲5九飛△同飛成▲同金△3八飛▲5八飛△5六香

42手目5六香.jpg

以下▲同玉△5八飛成▲同金△3八飛▲5九歩△2八飛成▲3五香△2九竜▲3二香成△同銀▲5五桂△5四香▲6六玉△4一銀打▲8五飛△8二歩▲6三桂不成△5二玉▲7一桂成△7一同金▲6四銀 にて、先手有利だろうが実戦的に大変・・・という是空さんの研究でした。ここまで考えるのはスゴイですね。

 (ちなみに、東大将棋ブックス(P97)では、▲3五香の次は△4四銀となっていて以下先手優勢だった。)

51手目~▲3二香成で▲4五桂なら△4二銀で先手指しやすい。
53手目~▲5五桂で▲3一飛なら△4一銀打▲2二馬△5四香で形勢不明。
同じく53手目で▲6六玉なら△4一銀打▲5五桂△5四香で形勢不明。

 飯島本(P185)では42手目~△5六香のところ△3六飛成として▲6八玉で先手優勢となっている。実戦的には△5六香の方が悪いながらも逆転を狙える、という手か。

 東大将棋ブックスでは△4五桂に▲6六馬としている。受けるならこうだが・・・。

33手目6六馬.jpg

33手目~▲6六馬△5四香▲4六角△5七桂不成▲同角△同香成▲同馬△5五角▲8二歩△2八角成▲8一歩成△6二銀▲8二と△2九馬▲8一飛△6五桂▲2四馬△5二玉▲5八玉として、「次に▲5四歩狙いで先手よし」という表現。

 飯島本でも▲6六馬には触れていて、33手目~▲6六馬△5四香▲5六歩△5七銀▲7七馬△5六香▲6九玉△5八銀不成▲7九玉△8七歩で先手大変とのこと。

 東大将棋ブックスでも▲6六馬~▲5六歩には触れていて、上手順の最後△8七歩ではなく△6九飛としている。42手目~△6九飛▲8八玉△4九飛成で後手有利とのこと。

 というわけで、▲6六馬~▲5六歩は後手が指せそう。

 東大将棋ブックスの▲6六馬~▲4六角という手順が飯島本でなぜ避けられているのかという疑問が残る。・・・多分▲6八玉で先手が少し良いので、省略されているものと推測しているが。


 これらを総合すると、この形は意外に難しく、先手がやや指しやすいかも・・・という程度。なので後手番としては「実戦的に難しい」を目標に研究し、指してみたい気分になる。






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4五角戦法その5 (1-3)▲3六香に△6六銀 [4五角戦法]


 (1-3)▲3六香に△6六銀

30手目6六銀.jpg

 これは一時期、本線と見られていた手順なので、寄ってたかって皆で研究したらしく、変化が多い。

 というか、あまり触れたくない。

 まずは東大将棋ブックス(P18~)では以下の通り。

32手目~△6六銀▲3三香成△6七角成▲同金△同銀成▲6八歩△7九飛▲4八玉△5七成銀▲同玉△4九飛成▲3二成香△同銀▲5四歩△5九龍▲5八桂△5六香という展開だが、後手不利らしい。

46手目5六香.jpg

 以下は▲4六玉△4四金▲5五金△3五金打▲5六玉△5八竜▲5七香△5五金▲同馬△4五金打▲同馬△同金▲同玉△4七竜▲4六銀△2三角▲3五玉△5四金▲5三金が一例で先手勝勢。

 35手目▲6八歩では▲6九飛という手があり、それでこの△6六銀は先手優勢ではないか、というのが是空さんのご意見。おそらく、まずネット上で発見(「カステラの手」byエトワールさん)され、研究熱心なプロの若手の間でも話題になり、その影響で村田本(村田顕弘『現代横歩取りのすべて』P20)にも「有力」と載ったものと推測されます。

35手目6九飛.jpg

 以下△5七成銀なら▲5八歩でも▲3二成香でも先手が指しやすいと思う。

 ▲6九飛で先手良しなら、以下の変化は考えなくてもいいはず。できれば考えたくない。てゆーか、オレは△6六銀は指さない。

 とはいえ一応見ておこう。

 上記、東大将棋ブックス手順の最後、46手目~△5六香では△4五金という手がネットでは知られていて、それで難解だから後手もまだ望みがある、という話になっていた。△4五金は是非各自で確認していただきたい。

46手目4五金.jpg

 相当難しい終盤戦になります。以下▲5五金が有力か。オレにはまったくわかりませんが。


 飯島本(P180)では上記手順▲5四歩の代わりに43手目▲8三角が載っている。

43手目8三角.jpg

43手目~▲8三角△5九竜▲5八歩△5四香▲5五桂△4五金▲4六金で先手やや良しの見解。

 但し、是空さんによると、47手目~▲5五桂に△7二銀▲5六角成△4四金で結構うるさいのではないか、とのこと。

 諸々含めて修正すれば、43手目~▲8三角△7二銀▲5六角成or▲5二歩で、先手良いだろうが、後手も指せないわけではなさそう。

 で、是空さんは▲8三角ではなく▲5二歩という手を紹介している。

43手目5二歩.jpg

43手目~▲5二歩△6二玉▲5一銀△同金▲同歩成△5九竜▲5八歩△5四香▲5五金△同香▲同馬△5一玉▲8三角△4八銀▲6七玉△5七金▲7七玉△6八竜▲8七玉△8六歩▲同玉△8五歩▲同玉△8四歩▲同玉△9四金▲同角成△同歩▲3三馬以下同銀でも4二金でも詰む。こうなれば先手勝ちとのことです。

 上記▲5二歩以降はいろいろ変化等ありそうだが、「35手目~▲6九飛にて先手良し」を信じて、省略します。


 あとは30手目~△6六銀に▲5八金も有力。これも手順のみ示しておきます。まずは東大将棋ブックスの手順から。

31手目5八金.jpg

31手目~▲5八金△3八飛▲4八飛△同飛成▲同玉△6七銀成▲同金左△同角成▲同金△8八飛▲6八飛△8九飛成▲6九歩△4一桂▲6六角△7八金▲3三香成△6八金▲同金△2六飛▲3二成香△2八飛成▲3八金△5九銀▲同玉△3八竜▲4九銀△2九竜▲3八銀打△1九竜▲2九金△同竜▲4一成香△同玉▲2九銀△6四香▲2三桂 で、形勢不明。

 飯島本(P181)では上記36手目△6七銀成のところ△6九飛を紹介。

36手目~△6九飛▲3九飛△6七銀成▲6九飛△5八成銀▲同玉△7八角成▲6三飛成△6二銀▲6六竜△3八金▲3九銀打△6七歩▲3八銀△6八馬▲4八玉△5八金▲3九玉△5七馬▲同竜△同金▲3三香成で先手よしとのこと。

 30手目~△6六銀に▲5八金は、なんとなく先手良しの雰囲気だ。たぶん愛好家による△6六銀への研究意欲が減ってしまったのが原因と推測。


 総括。△6六銀は後手番の立場からは指しにくい。出ないと思うが、新手が出るのを待ちたい。特に35手目~▲6九飛の対策がないと、それ以降の変化の研究がすべてムダになるからやる気にならない。

 仮に新手が出て復活すると、省略された膨大な変化がよみがえるかも。それはそれで恐ろしい。







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4五角戦法その6 (1-4)▲3六香に△8七銀 [4五角戦法]


 (1-4)▲3六香に△8七銀

30手目8七銀.jpg

 当初「(2)1一角成に対して△8七銀」が有力だった関係で、こちらの手順は比較的オマケのようなイメージだが・・・。是空さんの研究は下の通り。

30手目~△8七銀▲7九金△6七角成▲3三香成△7八銀不成▲同金△同馬▲3二成香△同銀▲4八玉(←手堅い手)△8九馬▲6二歩△6二同玉▲6四歩

43手目6四歩.jpg

以下△6四同歩▲7五桂△6七馬▲6三金△5一玉▲5八銀△6八飛▲5三金△6二銀▲6九歩△7八飛成 にて先手やや優勢か互角の展開か。

 飯島本P175~の手順では上記43手目~▲6四歩に△同歩ではなく△6八飛と打っている。ちなみに東大将棋ブックス(P114第111図→P62C図)も△6八飛だった。

44手目~△6八飛▲5八金打△6四飛成▲4二飛△5二香▲3二飛成△6六桂▲5九金引△7八桂成▲7五銀△6七竜▲6六馬にて先手よし。

 この飯島本手順の元は「羽生の頭脳」らしい。

 是空さんはさらに42手目△6二同金をマニアックに調べている。

42手目6二同金.jpg

42手目~△6二同金▲2二馬△3一歩▲1一飛△4一金▲3三桂△同銀▲同馬△6一玉▲8三銀△5一桂▲8二歩△3二香▲2二馬△8八馬▲同馬△6八飛▲5八銀△8八飛成▲8一歩成△8三竜▲7一と△同玉▲7五桂△8九竜▲8三歩△8一歩▲6四歩△6六桂となり、先手有利だが、実戦でここまでくれば泥仕合でしょう。もしかすると途中先手に決め手ありそうだが具体的には不明とのこと。

 ちなみに、昭和57年王座戦西川慶二四段対児玉孝一四段戦でも△6二同金だった(沢田多喜男『続横歩取りは生きている』上巻P106)。

42手目~△6二同金▲2二馬△3一歩▲1一飛△4一金▲3三桂△同銀▲同馬△4二桂▲2二銀△6一玉▲3一銀成△3四馬▲同馬△同桂▲8三角△7二金▲5六角成△5二金▲4一成銀△8八飛▲5八銀△6二玉▲1二飛成△5一香▲同成銀△同玉▲3四馬△7七角▲4六香まで71手で西川四段の勝ち。

 是空さんは△6二同銀も調べていて、そこまでやるものかと感心する。

42手目~△6二同銀▲2二馬△3一歩▲1一飛△7八飛▲5八銀△4一金▲3三桂△同銀▲同馬△5二玉▲3四銀△4二香▲8二歩 にて先手優勢とのこと。

 あと、今回の一番上の手順の、▲6二歩の直前の△8九馬のところ△4四香という手が高橋本に載っている(高橋道雄『超急戦横歩取り』P38)らしい。以下の手順は是空さんの研究。

40手目4四香.jpg

40手目~△4四香▲2二馬△4一金▲3三桂△8八飛▲5八銀△6二玉▲4一桂成△同銀▲3一飛△5一金で先手やや有利かも。

 しかし、後手番の立場で考えると「▲3六香△8七銀」で一番望みがあるのは、この△4四香の手順か。


 飯島本P168では33手目~▲3三香成では下記のように▲6二歩の実戦を紹介していた。ちなみに飯島本P175では上述の▲3三香成を本手順としている。少しややこしいので注意。以下は▲6二歩の実戦譜より。

33手目6二歩.jpg

▲6二歩△同玉▲6四歩△7八銀不成▲6三歩成△同玉▲6五飛△6四飛▲同飛△同玉▲7八金△同馬▲7五銀△6三玉▲6六飛△7二玉▲6四歩△6七金 これはプロの実戦の紹介で、後手優勢となった。

 なので、先手は▲6二歩ではなく▲3三香成を本手順としているようだ。


 また、飯島本(P168)によると30手目~△8七銀に▲同金は以下の通り後手良しとなる。

31手目8七同金.jpg

31手目~▲8七同金△7九飛▲4八玉△6七角成▲5八銀△同馬▲同玉△7八飛成▲6八歩△6七銀▲4八玉△6八竜▲5八角△4五桂 で後手よし。



 総括。後手の立場で言うと、この形は40手目△4四香で勝負(当然要研究)してみたい。





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4五角戦法その7 (2)▲1一角成に対して△8七銀 [4五角戦法]


 (2)▲1一角成に対して△8七銀

28手目8七銀.jpg

 この形は「4五角戦法の最後の望み」と認識されていた関係で、専門家が多数いるモノと推測される。軽く流して誤魔化したい。・・・いや、誤魔化しきれず中途半端に終わりそうな予感がする。


(2-1)△8七銀に▲8七同金

 まずは▲8七同金をみてみる。

29手目8七同金.jpg

 定跡では▲8七同金は後手有利となっていたし、今もそう思っている人が多いのではないか。もちろんオレもそう思っていた。以下はその「既存定跡」の東大将棋ブックスの手順から。

29手目~▲8七同金△7九飛▲6九香△6七角成▲5八銀△同馬▲同金△7八銀▲6八金△8七銀成▲4五角△7二銀▲6四歩△3三桂以下後手有利となっている。

 是空さんによると、上記手順39手目▲4五角に対して△7二銀では▲2一馬とすれば先手が良い、なので△7二銀ではなく△3三桂とすれば後手もなんとか指せそうとのこと。

 で、そもそも39手目▲4五角というのが「変」と感じた是空さんは、代わりに39手目▲2一馬とすれば先手が良いのではないか、とのこと。この▲2一馬が意外にもあまり検討されていないようで、これで良ければ▲8七同金は有力だ。なお、この▲8七同金では、この「39手目▲2一馬」以外にも、先手の良くなりそうな指し方が発見されている。機会があれば番外篇(?)で紹介したい。

39手目2一馬.jpg

以下①△8九飛成②7二銀③7八金④7八成銀 の4通りくらいか。

①△8九飛成には▲1一飛△6二玉▲6四歩△5二金打▲4五角△7八成銀▲6三歩成△同金▲7八金△7二銀▲7五桂にて先手勝勢。

②△7二銀なら▲4五角で先手指しやすい(?)。

③△7八金には▲4八玉△6九金▲5八金△7八成銀▲1一飛△6二玉▲6四歩△6八金▲同金△同成銀▲6三歩成△同玉▲3二馬△5九飛成▲3八玉△3二銀▲6一飛成以下 即詰み

④△7八成銀には▲4五角△6八成銀▲同玉△7六飛成▲5八玉の局面で(1)△2二金打か(2)3八金。

④(1)△2二金打には▲同馬△同銀▲6三角成△5二金打▲9六馬△8五角▲同馬△同竜▲6一香成にて先手優勢。

④(2)△3八金にa▲7七歩では△4八金打▲6八玉△6五竜で紛れる・・・
b▲3九銀打△2九金▲1一飛△3九金▲同銀△4一銀▲3三桂にて先手優勢。
(bの手順中▲1一飛のところ、▲2三桂などでは△6六桂▲同香△同竜▲3一桂成△5四香とされて形勢不明とのこと。)

 ▲2一馬では▲9六角でも先手良しだが、その前の手が△8七銀成ではなく不成なら▲9六角はない。なので、38手目は△8七銀不成が正解かも。

 33手目の▲5八銀に対して△同馬では後手が良くならない・・・とすれば△8九馬(△2三馬)くらいだが、是空さんによるとそれでも後手はなかなか良くならないらしい。詳細は省略。

 つまり、「▲1一角成に△8七銀」の是空さんの研究では、29手目▲8七同金~39手目▲2一馬の手順が最善で先手が指しやすいとのこと。これが本当なら画期的な結論だ。

 ちなみに飯島本では29手目~▲8七同金の場合は△7九飛に▲6九香ではなく▲4八玉を本線として以下後手良しとの見解(P161-162)になっている(▲6九香は、以下△6七角成▲5八銀△同馬▲同金△7八銀まで「後手良し」と打ち切っている)。

29手目~▲8七同金△7九飛▲4八玉△6七角成▲5八銀△同馬▲同玉△7八飛成▲6八歩△8七竜▲2一馬△8九竜で後手よし。



(2-1)△8七銀に▲7七馬

 次に、一般にこの形での本線とされていてたのが27手目▲1一角成に△8七銀▲7七馬。これを是空さんの研究で確認してみよう。

29手目7七馬.jpg

29手目~▲7七馬△7六銀不成▲6八馬△8八歩▲7七歩△6七銀成▲同金△8九歩成▲5六歩△9九と▲8五飛△2六香▲4五飛△8九飛▲6九歩△2八香成で形勢不明。

 この手順は、飯島本(P173)と違い△8九飛▲6九歩を入れると▲6二歩がない分後手が得という展開になっている。

38手目~△9九とでは△8八飛(▲8五飛の両取りを打たせない意味)もある。手順は次の通り。

38手目8八飛.jpg

38手目~△8八飛▲5八銀△9九と▲3五馬△3三桂▲3四香△4一桂▲4五馬△同桂▲3二香成△同銀▲3一飛△1四角で形勢不明とのこと。・・・相手の狙いを消し合う展開です。

 上記42手目△3三桂では△2三角もありそう。42手目~△2三角▲6四歩△6五香で形勢不明とのこと。

 ちなみに飯島本(P172)では、△2三角に▲6四歩△同歩▲1一飛で先手よしの見解となっている。

 また34手目△6七銀成りで△8九歩成もありそう。

 つまり、29手目~▲7七馬△7六銀不成▲6八馬△8八歩▲7七歩△8九歩成とし、
以下35手目~▲7六歩△9九と▲3六香△3三桂▲2一飛△4一桂▲3四銀△同角で難解とのことです。

 また上記38手目△3三桂では△8九飛もありそう。以下(1)▲4八玉△3三香で難解。(2)▲7九金△6七角成で難解。


 33手目~▲7七歩では▲4六飛も考えられる。

33手目4六飛.jpg

 東大将棋ブックス(P136)では▲4六飛に△8九歩成▲4五飛△9九と▲5八玉△8九飛で難解な形勢とのこと。

 また、飯島本では▲4六飛の実戦を紹介(P163)、手順は東大将棋ブックスと同じ。

 おまけの話だが、実はこの▲4六飛は加藤一二三九段の研究として有名だった。

 ▲4六飛以下は、△5四角▲8八金△8七銀成▲7八金(以下△同成銀▲同馬)で先手良し・・・が加藤九段の研究(沢田多喜男『続横歩取りは生きている』上巻P113)。

37手目7八金.jpg

 ところが、さらに先がある。

 ▲7八金△同成銀▲同馬の次、40手目~△8七金▲7九馬△7四飛▲7六歩△同角▲6八馬△9四角▲7五歩△同飛▲4八玉△8八歩▲7六歩△同飛▲同飛△同角△5四角▲5六香が一例で難解とのこと。ネットで見つけた手順です。

 加藤九段の研究がよく知られていた時代の昭和62年王位戦中原・内藤戦で、▲4六飛ではなく▲7七歩だったというのは、▲4六飛ではよくならないことを察知していたのか違うのか・・・それは指した本人にしかわからない・・・以上おまけの話でした。



 この「▲1一角成に△8七銀」の形は有力な変化が多くて難しい。紹介したのはほんの一部でしかない。▲8七同金と▲7七馬の2回に分けてもいい程の量だ。それくらいこの指し方は愛好家の研究対象になっていた。

 上の手順を考えるに、27手目~▲1一角成に△8七銀▲7七馬では先手がなかなか難しい、というのが現状の結論か。・・・しかし▲8七同金で先手が良いなら、後手としてもなかなか指しにくい。このあたりは今後も結論が変わっていくのかも(願望)。








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4五角戦法その8 (3)基本図△4五角に▲3五飛 [4五角戦法]


 (3)基本図△4五角に▲3五飛

21手目3五飛.jpg

 これもまた専門家がたくさんいるようなので、軽く流して誤魔化したい。

 主要変化は次の3つ。
(3-1)▲3五飛△6七角成▲7七角△同馬
(3-2)▲3五飛△6七角成▲7七角△7八馬
(3-3)▲3五飛△6七角成▲7七角△8八飛成

 順番に見ていこう。


(3-1)▲3五飛△6七角成▲7七角△同馬

 まずは飯島本の成果(P141)。

基本図(△4五角)から21手目▲3五飛△6七角成▲7七角△同馬▲同桂△3三桂。

26手目3三桂.jpg

 この26手目~△3三桂は何でもない手で、相手に手を渡すという高等手段。この手が紹介されただけでも飯島本を買う価値はあるだろう。

以下27手目~▲8七銀△8二飛▲8六歩では△8八歩▲同金△7九角でも、あるいは△2七歩▲3九銀△2八角でも後手十分との飯島本の見解。

 是空さんは29手目~▲8六歩に代わりに▲6八玉はどうかと提案している。つまり、26手目~△3三桂▲8七銀△8二飛には、▲6八玉△2七歩▲3九銀△2八角▲同銀△同歩成▲8三歩△同飛▲8四歩△同飛▲6六角 で先手悪くない・・・互角か。

 また飯島本(P142)によると27手目~▲8七銀ではなく▲7五角は、以下△8二飛▲5三角成△8九角▲6八玉△7八角成▲同玉△6八金▲同玉△8八飛成▲7八金△9九竜▲5九金△4四銀で後手大優勢とのこと。

 しかし、是空さんの意見によると△8九角に対する▲6八玉では▲7九銀とし、以下△7八角成▲同銀△8八飛成▲9六角と指すべきとしている。

 また27手目~▲7五角△8二飛▲8三歩△同飛▲8四歩△8二飛▲5三角成という指し方もあり、先手がよいだろうとのこと。

 なので後手としては飛車の取り合いを目指して、
27手目~▲7五角△4四角▲8六角△3五角▲8二歩△5七角成▲8一歩成という手順を紹介している。これは互角か。


 さて△3三桂が紹介される以前の手順では、基本図(△4五角)から21手目▲3五飛△6七角成△7七角△同馬▲同桂の次は、△2三角や△8九角だった。いずれも東大将棋ブックスの手順。

26手目~△2三角▲8七銀△8四飛▲8六歩△8五歩▲同桂△5四飛▲6六角△8四歩▲6八金△8五歩▲1一角成△8六歩▲同銀 で後手指しにくい。

26手目~△8九角▲8七銀△8四飛▲8六歩 で後手不利。


(3-2)▲3五飛△6七角成▲7七角△7八馬

 次は21手目~▲3五飛△6七角成▲7七角△7八馬について。

24手目7八馬.jpg

飯島本(P134)では24手目~△7八馬▲8六角△8八馬▲5三角成△4二金打▲6三馬△7二銀打▲9六馬△9九馬▲6四歩△6二歩▲2四歩で先手よしとしている。

35手目2四歩.jpg

 知恵袋でも指摘があったようで、是空さんは続きを研究している。

35手目~▲2四歩の続き、△8九馬▲8二歩△5六歩▲5六同歩△7九馬▲5五飛△5二香▲8五飛△5七馬▲5八金△5六馬▲5七歩△7四馬▲2五飛△3三桂で、この飛車取りをどうするかという局面。

50手目3三桂.jpg

▲1五飛には△1四歩、▲9五飛には△9四歩、
▲3五飛には△9六馬▲同歩△4四角でいずれも後手好調か。

 元々29手目▲6三馬では▲6二歩が東大将棋ブックスの手順となっている。

29手目6二歩.jpg

29手目~▲6二歩△同金▲同馬△同玉▲8五飛△7九馬▲8一飛成△9二角▲5四桂△5三玉▲9一竜△4七角成▲5八金打まで「後手攻めきれない」が東大将棋ブックスの見解。

 しかし、そこで△3八銀と指したら先手はどうするのか、というのが是空さんの研究。

42手目3八銀.jpg

 なので、是空さんの意見では、39手目~▲9一竜ではまだしも▲7一竜とする。同様に△4七角成▲5八金打△3八銀となったとき▲5六銀を用意しているので。

 また是空さんは、34手目~△7九馬に代えて△9九馬という手も紹介。以下▲8一飛成に△5六歩や△5四香でどうか。

 ちなみに△6二同金ではなく、△6二同銀や△5三金も当然ある。東大将棋ブックスより。

30手目~△6二同銀▲同馬△同玉▲8二飛△7二銀▲8八飛成△4四角▲8五飛△8八角成▲同飛で、後手指しにくい。

30手目~△5三金▲6一歩成△同玉▲8五飛△7九馬▲8一飛成で後手不利。


(3-3)▲3五飛△6七角成▲7七角△8八飛成

 最後は、21手目~▲3五飛△6七角成▲7七角△8八飛成について。

 この手順は飯島本では紹介されていない。東大将棋ブックスでは本筋となっていた。確かにこの形の定跡は変更されているようだが、詳しい事情はよくわからない。

 とりあえず是空さんの研究でみてみよう。

24手目8八飛成.jpg
 
24手目~△8八飛成▲同金△6六銀▲8六角△3三桂▲6八歩△4五馬にて一局の将棋。

 ▲6八歩では▲5八金も考えられるが、△7六馬で一局。

28手目~△3三桂では△5七銀成が過去の定跡だった。

28手目~△5七銀成▲5八歩△8五歩▲同飛△7六馬▲8一飛成△8六馬▲7七歩で先手良し。

35手7七歩.jpg

 この最後の▲7七歩が東大将棋ブックスに載っていない「秘策」で、だから定跡が変わったのかもしれない。東大将棋ブックスでは△8六馬に▲同竜として△6八角で竜を抜かれて先手敗勢とのことだった。


 以上で▲3五飛を終わる。一時は4五角に対する有力対策と見なされていたが、いずれも後手は互角以上(多少贔屓目)になりそう。






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4五角戦法その9 (4)基本図△4五角に▲7七角 [4五角戦法]


 (4)基本図△4五角に▲7七角

21手目7七角.jpg

 一般的に、先手は▲2四飛△2三歩を入れてから▲7七角の方が良いはず、という話になっているが、今回は▲2四飛△2三歩を入れない形での▲7七角について。

 飯島本の手順より。

21手目~▲7七角△8八飛成▲同角△3四角▲1一角成△3三桂▲3六香△3五歩▲同香△2五飛▲3三馬△同金▲2七桂

33手目2七桂.jpg

以下△2四飛▲3四香△同飛▲2一飛△2二銀打▲2三歩△同金▲1五桂△3二角▲2三桂成△2一角▲2二成桂△同銀▲2三歩△同銀▲2二金△3二角 にて飛車を取って後手優勢。

 ただし、▲2七桂に対する34手目の△2四飛では他にもいろいろ手がありそう。是空さんによると、34手目の候補手は△3二銀、△4二銀、△4四角、△3五飛など、いろいろあるとのこと。

 それはそれとして、先手の立場でいうと飛車を取られる展開になるなら、37手目▲2一飛が疑問か。是空さんはいろいろ検討した後、▲4八玉と手を渡す手を紹介。

37手目4八玉.jpg

 対して後手△8四飛だと、▲6六角△8九飛成▲3三角成で△6九角の筋もないので先手も指せるか。あるいは△6九角だと、▲6八金△8七角成▲2一飛△2二銀打▲2三歩△同金▲1五桂となり先手が攻めている。

 だから後手も▲4八玉には△7二銀か。これで長い戦いになりそうとのこと。


 なお、▲1一角成に対して、26手目~△8七銀もあるが、あまり良くならない。東大将棋ブックスの手順を示しておく。

26手目~△8七銀▲7七馬△7六銀不成▲6八馬△8八歩▲3六香△3五歩▲同香△2五飛▲3四香△2八飛成▲3二香成△同銀▲3六飛 となり、両取りで先手よし

39手目3六飛.jpg

 というわけで、結局、先手は▲2四飛△2三歩を入れてから▲7七角の方が良いはず、という話は生きている感じ。後手の立場からは、まあまあ歓迎か。





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4五角戦法その10 (5)基本図△4五角に▲8七歩 [4五角戦法]


 (5)基本図△4五角に▲8七歩

 飯島本(P152)には▲2四飛△2三歩を入れての▲8七歩が紹介されているので、まずはそれから。結論は互角か。

23手目8七歩.jpg

23手目~▲8七歩△7六飛▲7七歩△6六飛▲6八玉△6七飛成▲同金△2四歩▲5六歩△8二歩にて互角。以下▲7六歩△2五歩▲2七歩△7二金▲7七銀△6二銀▲3六歩△5二玉が一例。


 次は基本図△4五角の場面で単に▲8七歩。

21手目8七歩.jpg

 以下は東大将棋ブックスの手順。

21手目~▲8七歩△7六飛▲7七銀△3四角▲7六銀△8八歩▲7七桂△8九飛▲7九歩△9九飛成▲8四飛△8九歩成▲3四角△8八と にて後手よしが既存定跡。

 ここでバビル3世さんがある強豪から聴いた話。上記31手目▲8四飛では▲6五桂があるのでは、とのこと。以下はバビル3世さんと是空さんの共同研究。

31手目6五桂.jpg

31手目~▲6五桂△4二銀▲8四飛△7四香▲7三桂不成△同桂▲7四飛△7七歩▲6八金△2五角▲3六香△7九竜▲6九金△9九竜▲7九歩△3六角▲同歩△7二銀 で形勢不明。

 38手目の△7七歩が好手。

38手目7七歩.jpg

 また32手目△4二銀では△6二銀もありそう。

32手目6二銀.jpg

32手目~△6二銀▲2二歩△同銀▲8四飛△7四香▲4八玉△7六香▲3四飛△3三銀▲8四飛△7八香成となり、▲同歩なら△2七歩、▲8一飛成なら△7二銀打で後手よさそう、とのこと。

42手目7八香成.jpg


 簡単に後手がよさそうだが、意外な変化が隠されている。これもまた、4五角戦法の醍醐味か。





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4五角戦法その11 (6)基本図以前の△2八歩に▲7七角 [4五角戦法]


 (6)基本図以前の△2八歩に▲7七角

19手目7七角.jpg

 いよいよ最終回。

 現時点で先手側から考えると、アマの4五角対策として有力なのはこれ。これで良ければ、先手は他の対策を考えなくてもよいので。

 しかし、最後にメンドクサイのが残ってしまった。この形は『横歩取りは生きている』シリーズでは「若島・佐々木流」と呼ばれ、複雑で難解な手順が多い。ちなみに「若島」というのは詰将棋作家でお馴染みの(てゆーか、英文学者として有名な)若島正さんのことです。

 さて、「△2八歩に▲7七角」に対してはいろいろあるけど、△7六飛だけを考えたい。仮に20手目~△8八飛成だと、▲同金(当然▲同角もある)とされ、△2九歩成とするしかなさそうだが、▲4八銀△3三銀▲8四飛とされると自信がない。

25手目8四飛.jpg

 以下△8二歩▲2六飛△2二銀上▲2九飛△4五角となるが▲7八金で後手切れ筋。詳細は飯島本(P120-122)参照。

(ただし24手目~△3三銀で△3八歩はあるかも。また、▲8八同角の形での△2九歩成は一応先手良しという結論だが、変化はいろいろあってオモシロい。後手が良くなるのは無理にしても、「実戦的に難解」を目指した研究はできそう。)

 ここでは「△2八歩に▲7七角」は△7六飛が最善としておく。以下是空さんの研究より。

20手目7六飛.jpg

 20手目~△7六飛▲2八銀△2七歩▲3九銀△2六飛▲3八金△3三歩

26手目3三歩.jpg

以下、▲8四飛△2八角▲8一飛成△1九角成▲8三桂△7二銀▲9一竜△8一香▲7四歩△8三香▲7三歩成△同銀▲7二歩△8八香成▲7一歩成△5二金▲7二と△4二玉▲8八角△2八歩成▲7三と△3八と▲6二と△4四歩▲5二と△同玉▲5四銀で先手良し

53手目5四銀.jpg

 これは飯島本の変化(P130下のA図△4四歩まで後手優勢の評価)に対して▲5二と△同玉▲5四銀が好手。次に▲5一金以下の詰めろ。△同歩なら▲4四角で詰めろ飛車取りだ。これでは後手がダメなので、分岐を考えてみよう。

 上記手順で分岐しそうなのは、23手目~▲3九銀(で▲2七同銀)、26手目△3三歩(で△3三角)、31手目~▲8三桂(で▲7四歩)、34手目△8一香で△8三銀、36手目~△8三香(で△2八歩成)、37手目~▲7三歩成(で▲9五角※飯島本の本筋)、46手目~△2八歩成(で△6四銀)。

 これらの分岐を、後の方から順に確認する。

 46手目~△2八歩成(で△6四銀)。後手としては▲5四銀を打たれるくらいなら、△6四銀とするべきかも。

 また飯島本P130、36手目~△8三香に対して37手目~▲7三歩成ではなく、▲9五角として、以下△8四桂としているが、そこで▲8五歩が是空さん発見の手。

39手目8五歩.jpg

 以下△2八歩成でも△9四歩でも、やはり先手が良さそうだ。

40手目~△2八歩成▲8四歩△3九と▲8三歩成△3八と▲7二と(詰めろ)△4二玉▲6一竜で先手優勢。

40手目~△9四歩▲8四歩△9五歩▲7三歩成△同銀▲8三歩成で先手優勢。

 ▲7四歩に対する36手目~△8三香で△2八歩成とするのは急ぎ過ぎ。東大将棋ブックス(P208)より。

36手目~△2八歩成▲7三歩成△同銀▲9五角△8四歩▲7四歩△6二銀▲8四角△3八と▲8一竜△3四歩▲7三歩成△2九飛成▲6一竜△4二玉▲6二竜△3三玉▲6八玉 で後手不利。

 34手目△8一香で△8三銀。△8三銀には▲8七香△8四桂▲9五角△5二玉▲7四歩△同歩▲8二竜△4一玉▲8三竜△2八歩成・・・で形勢不明。▲9五角に△5二玉と上がり竜の金当たりを避ければ、後手は不利ながら何とか指せるかも。

 31手目~▲8三桂で▲7四歩は以下の通り。東大将棋ブックス(P203~)より。

31手目~▲7四歩△2八歩成▲7三歩成△4二金▲9五角△3八と▲7二と△4一玉▲6一と△2九飛成▲2四歩△2二香▲7一竜△3二玉▲6八玉 で先手やや指しやすい。

 ただし、41手目~▲2四歩に△3七馬という手があり▲6八玉△2四竜で後手有望という是空さんの説をどこかで読んだ気がする。

 さらには34手目~△4二金で△3八ととし、▲6三とに△4二金▲9五角△4一玉とすれば先手の寄せが見えない。

 26手目△3三歩で△3三角。以下は▲8四飛△8二歩▲5八玉で形勢不明だが、先手が指しやすい。

 というわけで19手目~▲7七角から23手目~▲3九銀、31手目~▲8三桂、37手目~▲9五角の組み合わせを選択されると後手に希望がなさそう。これは世間には内緒にしておこう。・・・というか、オレが何かを見落としているだけだろうが。


 次は19手目~▲7七角から23手目~▲2七同銀について。東大将棋ブックスでは後手よしだったが、今はどうだろう。以下は飯島本(P125~P127)より。

23手目2七同銀.jpg

23手目~▲2七同銀△4五角▲2四飛△2三歩▲2五飛△3三桂▲同角成△同金▲7七銀△7五飛▲3六銀△3六同角▲7五飛△4七角成▲4八歩!△2九馬▲4五桂△3二金▲5三桂不成△8三馬▲8四歩△7二馬▲8五飛△8二歩▲5五飛△5二銀▲6一桂成△同馬 で互角となっている。

 東大将棋ブックス(P200)では36手目~△4七角成までで後手よしだったが、今はその後の研究が進んで互角という評価。

 しかし、42手目~△8三馬に対して▲8四歩ではなく▲4一飛と打ち、△5二玉に▲5五飛で先手良しではないか、という意見がネット上で出た。確かにその通りで先手が良い。

43手目4一飛.jpg

 なので、42手目△8三馬ではなく△5二銀、40手目△3二金ではなく△6四銀、38手目△2九馬ではなく△8三馬など、いろいろ考えられ、いずれも難しい。


 というわけで、後手番の立場からは残念ながら、△2八歩に▲7七角は手強い手順だとわかった。

 しかし、今でも強豪やネット他での研究が進んでいるだろうから、紹介した情報はもう過去のものかもしれない。

 それでもまー、苦労してまとめてみたのに間違いだらけだったらイヤだなー。そのときのために夜逃げの準備をしておこう。これから荷物まとめます。そして、夜逃げ屋本舗に電話する予定。


 とにもかくにも4五角戦法の取りまとめは以上で終わり。

 それではみなさん、また逢う日まで。





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4五角戦法その12 番外篇 カステラの手 [4五角戦法]


 4五角戦法その5 (1-3)▲3六香に△6六銀 の中で「カステラの手」に少し触れた。

 エトワールさんという方がカステラを食べながら発見した手・・・らしい。

 で、実は「カステラの手」は3つほどあるので、それらを見ていただく。激しい攻撃の変化が頻出する4五角戦法の中で、こういう受けの手も出てくることを確認いただいて、4五角の話を締めたいと思う。


1.カステラの手

 基本図の20手目~4五角から。以下▲2四飛△2三歩▲7七角△8八飛成▲同角△2四歩▲1一角成△3三桂▲3六香に△6六銀。

30手目6六銀.jpg

△6六銀以下は、▲3三香成△6七角成▲同金△同銀成となり、そこで▲6九飛が「カステラの手」だ(定跡は▲6八歩)。紹介済みだが、再度図面を載せる。

35手目6九飛.jpg

 うーん。味わい深い。


2.新カステラの手

 「新カステラの手」というのもある。これは変化の中で登場する。

基本図の20手目~△4五角から。以下▲2四飛△2三歩▲7七角△8八飛成▲同角△2四歩▲1一角成△8七銀。

28手目8七銀.jpg

 本篇では「▲8七同金で先手が良くなるのではないか?」というネットの猛者の皆さんの間では常識になりつつある手順を示した。

 さて、▲8七同金に対しては△7九飛と打つが、仮に先に△6七角成と指したらどうなるか、という話だ。

 そこでやはり▲6九飛が「新カステラの手」だ。

新カステラの手.jpg

 うーん。カステラの甘い香りが漂ってくる。


3.新々カステラの手

 「新々カステラの手」は、やはり「▲1一角成に△8七銀」の戦型で▲8七同金とした中に出てくる。

28手目~△8七銀▲8七同金△7九飛▲6九香△6七角成▲5八銀△同馬▲同金△7八銀に対して、▲6八金が定跡だが、ここで▲6八飛と打つのが「新々カステラの手」だ。

新々カステラの手.jpg

 うーん。これで決まってるなら「▲8七同金で良し」という話はさらに盤石になる。つーか、こうやって自陣飛車を打って受け切ろうというセンスはただ者ではないと思う。

 以下△8七銀不成に▲1二角がよいだろうとのこと。

 そのあとは(1)△5二金(2)△7八金(3)8八歩くらいか。

(1)△5二金には▲8八歩△7八金▲8七歩△6八金▲同玉で先手受け切りで良し。

(2)△7八金には▲6三飛成△6二銀▲6七龍でさらに 、a△6九飛成 b△6九金 c△8九飛成。
 a△6九飛成は▲同龍△同金▲4八玉。
 b△6九金は▲4八玉。
 c△8九飛成は▲2一角成△6九竜▲同竜△同金。・・・でいずれも難解ながら先手よいとのこと。

(3)8八歩▲6三飛成△6二銀▲6七龍も難解ながら先手よいらしい。

 上記手順は、とりあえずの概略なので、詳細は各自研究願います。


 というわけで、エトワールさんの「カステラの手」3部作でした。






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